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インターネット上の有害情報への対処
2025-12-08
カテゴリ:Q&A
インターネット上の有害情報への対処
Q
インターネット上の有害情報に対する対応のために、「情報流通プラットフォーム対処法」が成立し、ガイドラインが策定されたと聞きました。従前と比較して、どのような点が変更されたのですか。
A
インターネット上の誹謗中傷に対しては、従前、プロバイダ責任制限法が平成14年に施行され、誹謗中傷をした加害者(発信者)を特定する手続きとして「発信者情報開示請求」などを規定していました。
その後、令和4年には、よりスムーズに発信者を特定するための裁判手続きの創設などを盛り込んだ改正がなされ、誹謗中傷を抑止する観点から、刑法犯である侮辱罪の厳罰化もされまし
(詳細はhttps://kobe-minatogawa.jp/pages/55/detail=1/b_id=288/r_id=25#block288-25)。
しかしながら、このような対策がなされた後も、誹謗中傷に苦しむ人は後を絶たず、必ずしも被害者への救済が十分とはいえませんされている状況とは言えません。
プロバイダ責任制限法の課題としては、たとえば、従来のプロバイダ責任制限法では、権利侵害情報の削除や発信者情報の開示について、事業者の自主的な判断に委ねられている部分が多く、迅速な対応が困難という指摘がありました。
このような指摘に対応するため、大規模なSNSや匿名掲示板などを運用する事業者に、さまざまな誹謗中傷対策を義務付ける「情報流通プラットフォーム対処法」が成立し、令和7年4月から施行されています。
誹謗中傷対策を義務づけるられるのは、いくつかの要件を満たし、総務大臣から「大規模プラットフォーム事業者」の指定を受けた事業者で、現時点(令和7年11月30日時点)において、グーグル、LINEヤフー、メタ、TikTok、X、ドワンゴ、サイバーエージェントなど9社が指定されています。
情報流通プラットフォーム対処法の施行により、大規模プラットフォーム事業者は、権利侵害情報の通知を受けた場合、一定期間内に適切な措置を講じることが法的義務となりました。
具体的には、情報流通プラットフォーム対処法では、権利侵害情報の通報手続きが大幅に簡素化されるとともに、権利侵害情報の通報を受けた場合には、手続きにしたがって削除措置を実施する義務が定められました。関連してガイドラインも公表され、次のサイトで閲覧等が可能です(https://www.isplaw.jp/)。
また、発信者情報の開示請求手続も大幅に改善され、従来は裁判所での手続きが必要でしたが、新法では事業者への直接請求が可能となりました。
以上のように、法律上の義務を負うのは、大規模プラットフォーム事業者のみですが、大規模プラットフォーム事業者に指定されていない事業者も、上記ガイドラインに準じて対応するといった事例も見られており、今後このような動きは広がっていく可能性があります。
弁護士 上田 貴 ueda@fujikake.lawyers-office.jp
インターネット上の有害情報に対する対応のために、「情報流通プラットフォーム対処法」が成立し、ガイドラインが策定されたと聞きました。従前と比較して、どのような点が変更されたのですか。
A
インターネット上の誹謗中傷に対しては、従前、プロバイダ責任制限法が平成14年に施行され、誹謗中傷をした加害者(発信者)を特定する手続きとして「発信者情報開示請求」などを規定していました。
その後、令和4年には、よりスムーズに発信者を特定するための裁判手続きの創設などを盛り込んだ改正がなされ、誹謗中傷を抑止する観点から、刑法犯である侮辱罪の厳罰化もされまし
(詳細はhttps://kobe-minatogawa.jp/pages/55/detail=1/b_id=288/r_id=25#block288-25)。
しかしながら、このような対策がなされた後も、誹謗中傷に苦しむ人は後を絶たず、必ずしも被害者への救済が十分とはいえませんされている状況とは言えません。
プロバイダ責任制限法の課題としては、たとえば、従来のプロバイダ責任制限法では、権利侵害情報の削除や発信者情報の開示について、事業者の自主的な判断に委ねられている部分が多く、迅速な対応が困難という指摘がありました。
このような指摘に対応するため、大規模なSNSや匿名掲示板などを運用する事業者に、さまざまな誹謗中傷対策を義務付ける「情報流通プラットフォーム対処法」が成立し、令和7年4月から施行されています。
誹謗中傷対策を義務づけるられるのは、いくつかの要件を満たし、総務大臣から「大規模プラットフォーム事業者」の指定を受けた事業者で、現時点(令和7年11月30日時点)において、グーグル、LINEヤフー、メタ、TikTok、X、ドワンゴ、サイバーエージェントなど9社が指定されています。
情報流通プラットフォーム対処法の施行により、大規模プラットフォーム事業者は、権利侵害情報の通知を受けた場合、一定期間内に適切な措置を講じることが法的義務となりました。
具体的には、情報流通プラットフォーム対処法では、権利侵害情報の通報手続きが大幅に簡素化されるとともに、権利侵害情報の通報を受けた場合には、手続きにしたがって削除措置を実施する義務が定められました。関連してガイドラインも公表され、次のサイトで閲覧等が可能です(https://www.isplaw.jp/)。
また、発信者情報の開示請求手続も大幅に改善され、従来は裁判所での手続きが必要でしたが、新法では事業者への直接請求が可能となりました。
以上のように、法律上の義務を負うのは、大規模プラットフォーム事業者のみですが、大規模プラットフォーム事業者に指定されていない事業者も、上記ガイドラインに準じて対応するといった事例も見られており、今後このような動きは広がっていく可能性があります。
弁護士 上田 貴 ueda@fujikake.lawyers-office.jp
